皆さんは「雨情の里牛」という茨城県の銘柄牛をご存知ですか?
名はもちろん、北茨城が誇る詩人、童謡・民謡作家野口雨情氏からきています。飼育される場所も限定されていて、茨城県北部のJA常陸高萩地区の北茨城市、高萩市、日立市の自然豊かな環境で育てられています。
特徴は、和牛×ホルスタインの交雑種であること。肉質は柔らかく、サシも程よく入り、特に赤身が美味しいと評判が高い銘柄牛です。
では、もう一度聞きましょう。皆さんはこの、茨城県の美味しい牛肉「雨情の里牛」をご存知ですか?
実は私も2023年3月までは知りませんでした。主に茨城県北地域と東京で好まれて消費されているようです。
もったいない・・・こんなに美味しい茨城県の銘柄牛が茨城県内でもまだあまり知られてないなんて
もったいないですよね💦
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、クックファンはここ数年「牛かつと豚かつの相盛」が人気No1メニューです
私も大好きなメニューなのですが、牛肉は「輸入牛」を使用しています。
クックファンは、「ローズポーク」と「筑波山もち豚」という茨城県産の銘柄豚肉をメインに使用してます。そこで思ったんです。
牛肉も茨城県産を使用してみたい・・・と
そこで先ず思いついたのが「常陸牛」でした。常陸牛と言えばおそらく茨城県民なら誰もが知っている有名な銘柄牛です。そして誕生したのが
常陸牛かつとローズポークかつの相盛でした。
瞬く間にこの常陸牛シリーズは、注文数が多くなり、とても嬉しかったのですが・・・私からしてみると、ちょっと「ごちそう感」が強すぎる(ちょっとお値段が張る)ものでした。※常陸牛かつとローズポークかつの相盛通常サイズ2280円
もう少し、お値ごろ感があって、しかも十分納得がいく美味しさの「茨城県産の牛肉」はないものか・・・と思案している時に、ふと思い出したのが、JA常陸の友人、小舩さんの存在。
その友人が紹介してくれたのが同じくJA常陸の畜産のプロ齊藤さんでした。
齊藤さんから「雨情の里牛」の存在を教えていただき、早速試食。
好みにもよりますが、常陸牛は内もも肉でも結構サシが入りますが、雨情の里牛は、どちらかというとサシの入り方が程よくあっさりしています。そして肉質は柔らかく旨味も十分に楽しめる。
お値段も常陸牛と輸入牛の丁度中間くらいに設定出来そうでした。
そして、誕生したのが
雨情の里牛かつと筑波山もち豚の相盛でした。※通常サイズ1830円
よくお客様から「常陸牛と雨情の里牛どっちが美味しいの?」と聞かれますが・・・ベタな回答ですみませんが・・・
好みのお話にもよりますがどっちも美味しいのです
実際私は、ブラインド試食でこの動画以外にも何回か間違ってます💦そのくらい甲乙つけがたい。
お陰様で雨情の里牛かつシリーズは、当店の人気ランキング8位まで昇りつめてきました💪
前置きはだいぶ長くなりましたが、JA常陸の齊藤さんの計らいで、雨情の里牛の生産者さんにお会いできることになったのです。
いわき勿来ICを降りてから、また北茨城市に戻るように山道を進むこと約40分。山の緑が力強く映え、水戸を出た時の気温が35℃だったのがみるみる下がって27~29℃に。
到着したのが「北茨城肉牛センター」さんでした
牛舎のすぐ脇にはサラサラときれいな川が流れていて、とても心地よい。そんな場所です。
雨情の里牛を色々教えていただいたのは、同社専務取締役の岩瀬しのぶさん。
豚肉の事はこの23年色々勉強してきましたが、牛肉の事に関しては全くの素人のワタシにもわかりやすいように色々教えてくれました。
ここから先は、ど素人のワタシが質問しているので、「そんなの知ってるよ!」とツッコミはご遠慮くださいね(笑)
私:雨情の里牛の特徴を教えてください♪
専務:約20年前に誕生した和牛×ホルスタインの交雑種です。サシが多いほど貴重と言われている現在の和牛系も良いと思うのですが、やっぱり肉の旨味をきっちり味わってもらいたい。だからサシの入りが和牛種より抑えられ、沢山食べても飽きない。そんな牛肉になっていると思いますよ。
私:現在どのくらいの雨情の里牛を育てられて、月間どのくらい出荷されてるんですか?
専務:仔牛から成牛をあわせると約1100頭弱います。月間出荷数は約50頭弱で、主に東京、県内、栃木県に出荷してます。
私:育てる時に特に気を遣っている事はありますか?
専務:一頭一頭ゆったりと、ストレスがかからないようにすることが一番大切ですね。沢山育てると過密状態になってしまい、牛にも負荷がかかります。ですから一頭一頭の間隔が広く取れるように工夫したりしてます。餌も独自配合をしています。バランスよく栄養を与え、月齢26ヶ月位、1000kg前後でやっと出荷できるんですよ。
私:ちなみに成牛は一日どのくらい餌を食べるんですか?
専務:1日10~11キロくらい食べますね💦
私:そんなに!?(あえて餌の価格は聞きませんでした)
牛さんたちは、臆病だけど好奇心も旺盛。カメラを近づけるとすぐ寄ってきます。
一つの広い区画に数頭が、のんびりと過ごしてました。
良く、牛肉より豚肉のほうが安い。と思われる方もいらっしゃると思いますが、月齢26ヶ月(雨情の里牛の場合)と2年以上の月日をかけて丁寧に育て、一日10~11キロの餌を食べる事を考えると納得ですね。ちなみに一般的に豚肉は月齢6ヶ月位で出荷されるんですね。
おそらく、この牛のみならず、どんな銘柄牛もこれだけの手間暇をかけて育てられています。
美味しくなるように労力を沢山かけて育てている生産者の皆様。私達が扱えるように、しっかりと製品化してくれる業者の皆様、そして美味しいお肉になってくれる雨情の里牛。
関わっていただく皆様と、美味しく育ってくれる「雨情の里牛」に心から感謝をし、今後もこの「雨情の里牛」を美味しい「牛かつ」にしていくことを誓います。
北茨城肉牛センターの岩瀬専務、お忙しい中素人のワタシに「雨情の里牛」に対しての愛をたっぷり教えていただきありがとうございました。
また、色々取り次いでくれたJA常陸の小舩さん、齊藤さん、ありがとうございました☺
最後に、北茨城肉牛センターさん直営の「雨情の里牛専門店・ぎゅうぎゅうきっちん」をご紹介します。ローストビーフ・ハンバーグ・ステーキが絶品ですョ♪
〒319-1541 茨城県北茨城市磯原町磯原5-151
TEL 0293-44-6700 木曜定休日
~いばらきの旨い牛かつと、とんかつを通じて、皆様が喜ぶ事にチャレンジしていきます~